インプラントの王道
入院・分娩コストの大部分は、各種の健康保険から給付される「出産育児一時金」で賄えるから、高額な個室料金がかかる病院を利用したような場合以外さほど持ち出しはない。
考えてみればあたりまえともいえようが、正常な出産は病気ではない。
子宮外妊娠とか、逆子などの場合に病気となって、医療保険の対象になるのである。
ただ、出産に関して医療保険を使える国というのは少なくはない。
イギリスでも使えるし、アメリカでも例によってが、アメリカの2都市(ニューヨーク、ロサンゼルス)に関しては、入院はたった1日なのにこの値段である。
患者負担は、アメリカでは保険によって違うが、高齢者用の公的保険であるメディケアでは入院1回あたり764ドル(60日以内)、低所得者用のメディケイドでは原則として患者負担はない。
ロンドンでは費用は高いが、患者負担はほとんどない。
パリはさほど高額ではないが、フランスのパリでは患者負担は費用の2割である。
日本とベトナムのホーチミンがあまり変わらないことには少し蹄きを感じる。
日本が安いのか、ホーチミンが高いのか、どちらなのだろうか。
肝炎は、さほどありふれた病気ではない。
患者数は慢性型のB型肝炎が約150万人、C型肝炎が250万人(うち通院者150万人)で合計でも約400万人くらいである。
これは高血圧症とは1ケタ違う患者数であるし、糖尿病と比べても少ない。
しかし、この肝炎という病気は感染を起こすというやっかいな問題があるので、実際の患者数が少ないにも関わらず、世の中で恐れられている病気だ。
肝臓障害を伴うウイルス感染源には、サイトメガロウイルス、EBウイルス、コクサッキーウイルスといった肝炎以外の感染を起こすウイルスによるもの、肝臓を主たるターゲットとするウイルスによるものがある。
肝臓を主たるターゲットとして、いわゆる「ウイルス性肝炎」を起こすのは、A、B、C、D、Eの5種類の肝炎ウイルスである。
しかし、新しい肝炎ウイルスも続々発見されていて、1995年に発見されたG型肝炎ウイルスを含め、今後もさらに新型ウイルスが発見される可能性がある。
これらのウイルス性肝炎は、主たる伝播経路によって、A、E型肝炎などの経口感染によるもの、およびB、C、D型肝炎などの血液由来感染の2つに大別される。
これらの鑑別診断には血液検査を必要とすることが多い。
感染しやすく慢性化するものは、B型あるいはC型肝炎であるので以下はこれらについて述べる。
1963年にブルンバーグ教授がB型肝炎ウイルス(HBV)を発見して確立された病気である。
B型肝炎はこのB型肝炎ウイルスによる肝障害で、世界で3億5000万人以上のウイルスキャリアー(ウイルスは持っているが発病していない状態)が存在するとされる。
その発症には大きな地域差があり、東南アジアやアフリカでは20%を上回る国もあり大きな保健医療上の課題となっている。
動物からは感染することがなく、ヒトのみが感染源となり、血液、性的交渉、垂直感染などによって伝播される。
初感染が急性肝炎を発症して一過性に終わるか、慢性のウイルスキャリアーに発展し、最終的に慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんの合併に至る厳しい経過をとるかは感染者の年齢、免疫状態などによる。
世界的なワクチン接種活動の拡大によって、今後は頻度が低下することが期待されている。
治療としては、慢性化していて症状があり、かつ肝生検での強い肝臓組織の変化が認められるといったものにステロイド投与が試みられている。
ステロイドはさまざまな疾患に効果があるが、古い薬剤なので価格は安く、1錠10円以下である。
一方、インターフェロンは日本ではさまざまな使い方がされているが、ひとつの方法としては4週間連日投与が行われている。
この治療は後で詳しく述べるが、極めて高価である。
併用されることがあるラミブジン(同Z)は1錠薬価が683円(1日1錠)であり、その効果としてはB型肝炎ウイルス増殖を抑制し、組織変化を改善するという。
C型肝炎血液を介して感染するC型肝炎ウイルスによるもので、高い率で持続感染(何10年にも渡ってウイルス感染が持続して起こる)となる。
慢性肝炎から肝硬変へと数10年の経過で進展していく。
肝臓がんの発症とも関連が深い。
輸血のスクリーニング検査で新規感染者は減少しているが、既感染者の大きなプールが今後も問題となる。
B型肝炎と同様に、インターフェロンの効果が期待できる症例もある。
WHO(世界保健機関)の指針にはインターフェロン300〜600万単位×週3日×12ヵ月が標準とされる。
最近は6ヵ月のリバビリン(同R)併用なども行われている。
リバビリンは20年以上前から使われている抗ウイルス剤だが、2001年12月にわが国でもリバビリンとインターフェロンの併用療法が認可され、保険適用となった。
ただ、インターフェロン投与でも、再発が多い(30〜40%)ことが問題である。
インターフェロンはウイルスに感染した際、生体を守るために体内でつくられるたんぱく質の一種である。
白血球やリンパ球などの免疫に関与している細胞からつくられる物質で、ウイルスの増殖を抑える作用がある。
インターフェロンにはαとβとγの12種類があり、一般の治療ではαとβを使う。
本来すべての脊椎動物は必要に応じて、インターフェロンをつくり出すが、ウイルス性肝炎の患者は、体内でつくるインターフェロン量だけでは、肝炎を治すことができない。
そのため人工的につくったインターフェロンを、薬として体外から投与し、肝炎ウイルスに対抗できるだけの量を補ってやるわけだ。
これがインターフェロン療法である。
人間がつくるインターフェロンでなければ、人間のウイルスを抑える力がないので、ウイルス性肝炎の治療はできない。
インターフェロンを薬剤として、工業的に生産するには、膨大な費用がかかるので、インターフェロン療法にはお金がかかる。
たとえば、上述したインターフェロン(同S、I、C、A)による計算例は、イントロンの場合、600万単位×週3日だと、これだけで1万703円×3日U3万2109円が毎週かかる計算になる。
骨粗しょう症骨粗しょう症は、カルシウム不足が慢性化して骨がスカスカになる病気だ。
程度の差こそあれ、ある意味では誰にでも起こる病気といえる。
特に、60歳以上の女性に多発するが、少しずつ発症年齢が低年齢化してきている。
若いうちに骨に蓄えられたカルシウムが少ないほど早く発症し、無理なダイエットや偏食、運動不足、女性ホルモン分泌の低下や老化に伴うビタミン代謝機構の異常などが危険因子となる。
長年の生活習慣が原因となることから、生活習慣病のひとつと考えられている。
生活習慣病の類だが、骨粗しょう症も病気にかかってから治すのはたいへんである。
したがって骨粗しょう症にならないように、日頃から予防を心がけることが大切になる。
骨粗しょう症で大切なのは、日常生活のなかで骨量を増やす努力をすることである。
何年もかかって減ってきた骨なので、一度に増やすことは難しい。
文字通り「こつこつ」と努力をしなければならない。
それには「食事(カルシウムの摂取)」「運動」「日光浴」が、予防・治療を問わずに重要だ。
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